密度成層乱流のLESモデルの開発
Development of Turbulence Model for Large Edy Simulation of Stratified Turbulence Flow

 
    二酸化炭素の海洋隔離技術や海洋資源の有効利用、人工湧昇流による漁場の活性化など海洋の有効利用や環境問題解決の提案がなされています。広い海域を対象とした半3次元的モデルはいくつか提案されていますが、CO2放出装置の周りの環境影響評価など局所的領域を支援する数値解析技術が求められています。この場合、乱流による流れの影響は大きく、海洋では塩分による濃度成層や温度成層に伴う密度成層による影響で流れも変わってきます。
 そこで本研究では密度成層のある海洋における乱流現象を取り扱った複雑な3次元的流体現象の数値解析モデルを開発しています。流体現象を表すナビエ・ストークス方程式を直接数値計算すると莫大な計算時間がかかり実用的でないため、LESという乱流モデルを開発することにより汎用性を持たせます。模型実験や直接計算による結果と比較することで高精度の乱流モデルの実現をめざしています。将来的には海底形状やプラットフォームの形状の導入による成層場での乱流現象解析につなげていきたいと考えており、この乱流モデルが開発されれば、海洋環境問題において乱流現象を考慮した解析が可能となります。
Structure of Turbulent Channel Flow
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メンバー:片山智喜(M2)