密度流拡散装置を用いた水質浄化効果の数値シミュレーション
Numerical simulation of the effect of water purifying by Density Current Generator
Image of DCG
Computational grid system
of Ariake sea
DOX distribution
           at the bottom
DOX recovery
             by DCG
修士 : 水向 健太郎  [MIZUMUKAI Kentaro]
 沿岸域への環境負荷増大により、近年赤潮や貧酸素水塊といった水質悪化が問題となっています。水質浄化装置には様々なものが考えられていますが、中でも我々は比較的広範囲に効果があると言われる「密度流拡散装置(左図)に」注目し、3次元海洋モデルと生態系モデルを組み合わせた数値シミュレーションによって、装置設置時の浄化効果の検証を行っています。
 本研究では下図のように夏場の有明海で頻発する貧酸素水塊を密度流拡散装置によって解消させる場合のシミュレーションを行いました。有明海は諫早湾干拓事業という政治的にも非常に敏感な問題を抱えており、仮に装置を設置するとしても設置場所や駆動期間などを事前に評価しておかなければなりません。本研究は、膠着状態にある有明海問題に解決の糸口となる工学的アプローチを提言するものでもあります。